報告:第2回オンライン初任者研修 「基礎から学ぶ国際教育交流」(2020年7月8日・9日 @Zoom)

第一部講義の様子

第二部講義の様子
開催データ
第2回オンライン初任者研修「基礎から学ぶ国際教育交流」 |
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日時:2020年7月8日(水)・9日(木) オンライン @Zoom 参加者:20名/18団体会員大学 |
講 師:(講義順、敬称略)
谷口 紀仁
(名古屋大学 国際教育交流センター 教育交流部門 教育発達科学研究科担当 講師)
秋庭 裕子
(一橋大学 経営管理研究科 講師)
奈良田 和哉
(亜細亜大学 国際連携部 インターナショナルセンター)
新見 有紀子
(東北大学 高度教養教育・学生支援機構 グローバルラーニングセンター 講師)
研修内容:
第1日目 7月8日(水)
アイスブレーキング(自己紹介など)
第一部 「国際教育交流の基礎概論」 (谷口 紀仁)
第二部 「国際教育交流業務内容の紹介」 (秋庭裕子)
質疑応答、まとめ(講師陣)
第2日目 7月9日(木)
第三部 「派遣留学プログラムの運営」(奈良田 和哉)
第四部 「留学生アドバイジング」 (新見 有紀子)
質疑応答、まとめ(講師陣)
参加者:20名/18団体会員大学
(参加者所属機関50音順)
叡啓大学(設置認可申請中) 、大阪大学、大阪教育大学、大阪商業大学 関西大学、慶應義塾大学、神戸女学院大学、城西大学、昭和女子大学 西南学院大学、筑波大学、東海大学、東北学院大学、東洋学園大学、南山大学 法政大学、宮城大学、明治大学 |
参加報告
報告者:山本 寛樹 (慶應義塾大学)
研修概要:
本研修では、留学の派遣・受入業務を中心に国際教育交流の基礎を学ぶとともに、他大学国際関係部署の職員と情報共有、議論をおこなった。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、2020年度は会場での開催ではなく、オンライン会議を利用した実施となった。
各講義内容について:
第1部「国際教育交流の基礎」
日本人の海外留学、外国人の日本留学、それぞれの人数推移等の統計、文部科学省の国際教育交流政策の変遷など、大学国際化の過去から現在までの変化について学んだ。
「COVID-19の影響で大学の国際教育交流がどう変化するか」をテーマとしたグループワークでは、留学やオンラインプログラムに関する各大学の取り組み状況を共有し、今後の対応策について議論した。日本における大学の国際化に関して、マクロな視点を学ぶことができた。
第2部「国際教育交流業務の紹介」
国際教育交流に係る業務、留学生に必要なサポート、国際部署と他部署や外部団体との連携例の説明に続き、COVID-19感染拡大への対応として、COIL(Collaborative Online Interaction)、オンラインでの言語交流や学生相談の事例について紹介がされた。
グループワークでは、COVID-19感染拡大により各大学で生じている課題を共有し、解決策を話し合った。
幅広いニーズを持つ留学生に対して、国際担当者が窓口・つなぎ役となり、様々な部署と連携する役割が求められることを学んだ。
第3部「派遣留学プログラムの運営」
亜細亜大学における様々な海外留学プログラム、プログラム作成・運営をする際に大事なこと、留学を成長・キャリアに繋げるための取組み、危機管理体制といった、派遣留学業務全般の説明がされた。
グループワークでは、各大学での留学に係る広報手段を紹介しあった。
留学を通じて学生が成長し、将来に繋げるため、大学がどのようなサポートができるのか、考えるきっかけとなった。
第4部「留学生アドバイジング」
海外生活によるストレスを受けやすい状況にある留学生に対し、受入担当者はニーズを把握し、関係各所と繋ぐことで組織的に問題解決にあたる必要があることを学んだ。また、留学生が抱える問題を理解するための思考枠組み(社会・文化・宗教的背景、動機、レジリエンス、学力、大学の受け入れ態勢等)が紹介された。
グループワークでは、留学生対応で問題となっている事案について各大学の事例を共有し、問題の要因や背景を分析し、解決策を議論した。
留学生受け入れ業務で生じる様々な問題に対処する際に役立つ、考え方の基礎を学ぶことが出来た。
全体的な感想:
本研修では、国際業務の基礎知識を得られるだけでなく、他大学の様々な取り組みについて知ることができた。
オンラインでの開催ではあったが、講義を聞くだけでなく、Zoomのブレイクアウトルームを利用した少人数でのグループワークが多く用意されていた。時間的、金銭的な負担が少なく、普段は会うことのできない東日本、西日本の幅広い大学からの参加者と有意義な情報交換、交流をすることができた。
国際業務の初任者だけでなく、すでに業務経験がある人にとっても、講師陣から豊富な経験に基づくお話やアドバイスをいただき業務に活かすことができる。また、他大学での事例を知ることで、自身の業務改善・拡大のためのアイディアを得られた。

第三部講義の様子

第四部グループワーク発表の様子